やり直すということ

 人間はいつでもやり直すことができる。たとえ明日で命が終わるとしても。だから、間違いだったとか、失敗したとか思ったらすぐやり直すことが大事だ。
 私は19の時、間違いに気が付いた。その時は、もう遅いよ、と思った。だけれどもそんなことは決してなかった。
 素直に修正したり、軌道を変えればすべてがかわるのだ。

寝る前は何も考えない。

しばらくぶりに中村天風師の書物を読み返した。
 要は、消極的な言葉は使わない、積極的な言葉を使うとか、感謝の念を持って生きるとか、寝る前は楽しいことだけ考えなさいとか心のもち方を説いてあるのだが、読むと確実に心のもち方が上向くのだ。
 国語の専門塾の経営をしていると日々、悩み事や相談事、生徒さんの様子、さまざまなことが次々とやってくる。頼りにされていることは大変ありがたいことだがついつい擦り切れてしまっていたことに気付く。 だから、何回も何回も読み返した。読み返すごとに勇気がわきあがってくるようだ。
 寝る前に仕事のことは一切考えず、楽しいことだけ考え寝たら、次の日の朝、妻が今日は調子いいねと言った。
 彼女にはうそはつけないなと思った。

負け戦

 負けることがわかっていても戦わなければならない時がある。どうしても。そういう時は打てる手を一個ずつ確実に打っていくことだ。次に気持ちは、気持ちだけは決して負けないことだ。クライアントは挫けそうになるのを必死でこらえながら来る。だから、いつも絶対大丈夫だという気持ちと姿勢をくずさないことなのだ。苦しいのを必死で支えるんだ。そうすると、ひゅっと合格することが少なからずある。奇蹟が起こるのだ。私はその時が一番嬉しい。