何て重い一日だろう。一瞬一瞬が、一時間一時間が、ヒトコマヒトコマが、とても重い。これが最後の最後の苦しみなんだ。この苦しみを突っ切るんだ。それしかないんだ。
孤独
誰も自分という檻から出ることはできない。誰もが一生涯自分と付き合っていかなくちゃならない。ならば、自分を大切にしよう。自分で自分を傷つけたりしてはいけない。自分を大切に、大切に取り扱うんだ。自分を否定せず、肯定するんだ。ずっと付き合うのなら自分に優しくしてあげよう。たとえ、全世界があなたの敵になっても、あなただけは自分に優しくしてあげよう。自分の本当のことはあなたにしかわからない。自分が正しいか、正しくないかはあなたにしかわからない。そして、自分がどうすればよいのかも、あなたにしかわからない。だから、自分を大切に、大切にしてあげるのだ。自分をいたわってあげるのだ。自分をほめてあげるのだ。自分をかわいがってあげるのだ。誰も自分という檻から出ることはでかないのだから。
どんなことでも自分に責任がある。
どんなに些細なことでも自分に原因がある。いいことも、悪いことも、自分の回りに興ったどんなことにも自分に責任がある。自分は全く悪くない、責任がない、なんてことはない。自分が撒いた種に芽が出て、葉が出来て、花が咲き、実がなったのだ。どんな事にも自分に責任があるということを理解すると、自分に改めるべきことがあればさっさと改めればよくなる。改めれば前に進める。知恵がつく。さっさと成長できるのだ。
世の中の人は何か問題が起きると、それは私がやったのではないから関係ないとか、途中からは私ではないから知らない、本当に悪いのはわたしではないとか、逃げ回る人がいる。でも、私が何らかの形で関わっているのなら、さっさと自分の問題として、関わり、聞き、解決するための方法を考えて、実行したほうがいい。そうすれば、問題もこじれないし、全員がひとのせいにせず、自分の問題として行動できる空気ができるのだ。
耐えに耐えに耐える
人生は苦しみの連続だ。それでも、生きなければならない。生き抜かなければならない。苦しみに耐えるんだ。耐えに耐えに耐えるんだ。苦しみから逃げてはいけない。苦しみに誠実に向き合うんだ。苦しみに誠実に向き合い続けると、たまに突き抜けて、す~っと飛躍できる時がくる。しばらく気持ちよく飛べるようになる。だから、苦しくても生き抜けるのだ。だから、耐え続けることが大切なんだ。
心のメンテナンス
今まで休んでいても、どこか経営のこと、顧客のこと、スタッフのことなんかがどこかでひっかかっていた。休みなんだけれど休んでない、そんな感じだった。だが、今年の夏はなんだろう。仕事のことで心がそわそわしなくなった。それくらい休みまでが苦しかったのか、忍耐の限界にきていたのか、休みと仕事を切り離すことができた。ここ数年、結局、休みをもらっても仕事のことが気になるのなら何のための休みなのかと、自分でいけない習慣だな、と思ってきた。だから、またひとつ心の持ち方がうまくなったかな、と思うと少しうれしい。心が底から落ち着くのだ。何が来ても、何が起きても大丈夫だと、思うことができる。戦うときが来れば、その時また戦えばいい。そんなきもちなのだ。この半年間で得た大きな大きな収穫だ。苦しいことが続くと得られるものもあるのだ。
よくぞここまで成長してくれたなあ。
よくぞここまで成長してくれたなあ。よくぞここまで立ち直ってくれた。9月、10月は苦しかったものなあ。ここからは気持ちが研ぎ澄まされて、駆け抜けて行ける。絶対に合格するぞ。
苦しい状況を突き抜けると急に視界が拓ける
たまに、もうあと一詰めだ!というときがある。このあと一詰めだ!というときが実は一番苦しい。最後の最後が一番苦しいと決まっているのだ。だが、この苦しい状況を突き抜けると急に視界が開ける。そういう経験をすると、苦しい時に慌てなくなる。夜明け前が一番暗いし、寒いのだ。
全力で支える
生徒さんが本気になるには3つの手順が必要だ。本人にここまで来たら合格できる、自分はやれる、と思えるところまで全力で支えればいい。まずは入りのよい科目を一つ、しっかりやる。きちんと理解するとか、ここまでやりきれば結果が出るんだというレベルをシッカリ教える。次にもう一つ得意な科目を作っていく。いい科目がひとつだけだと心もとないものだ。しかし、二つになると気持ちが断然ちがってくる。そして、二ついい科目ができると、我々のサイドの方がこの生徒さん、または保護者さんの家庭では補えない精神的な何かが見えてきたり、ここを修正すればいいんだな、というようなところがピンと来るようになる。どんなに愛情溢れた家庭でも何か足りない部分があって、始めはわからない。このころになる自然とわかるようになる。その足りないところを埋めていく。ここまでやると生徒さん、保護者さん、われわれがまとまってくる。そうなると本人が本気でやれるようになるまで待っていればよい。時間差はあるが必ずここまでやれば人に愛情は伝わる。そして、勝手にしっかりとやれるようになる。
確実にわからせることを積み上げる
確実にわからせることを積み上げる。これが基本だ。中途半端にわかっていて結局、残らないという学びかたが最も不毛なやり方だ。基本がしっかりとできてくればやる量を増やしてもいい。しかし、基本があやふやな段階で半端な理解をいくら積み重ねてもたまっていかないのだ。まずは確実にわからせることを積み上げる。基本を積み上げると段々と広がりが出てくる。基本を積み上げると、実は本当に理解しなければならない原理は少ないことがわかる。大切な原理を理解しきってしまえば学ぶことはどんどん楽に、楽しくなるものなのだ。優秀な生徒さんほど余裕があるのはやればやっていくほど楽しくなる。
身を削ってこそ、いい仕事ができる。
仕事は身を削ってこそ顧客に心から感謝してもらえる。もちろん、技術を磨いて、効率よくこなしていくことも必要だ。しかし、まあまあの仕事では、顧客の頭には当たり前のことをしてもらった、という意識しか残らない。この仕事は親にとってみれば大切な、自分の命よりも大切な息子や娘を我々に託すものなのだ。平均的な仕事ならダメだと感じるものなのだ。しかも、中学受験の中の、さらにこのままでは危ないときに必要とされるのだ。そこに教える以上のものが我々にあってこそ、顧客に心から感謝していただけるのだ。