なんでわからなかったのだろうな

仕事は生きる手段である
お金は生きる手段である
愛もまた生きる手段である
家族もまた生きる手段である
なんでわからなかったのだろう?
もっと大切なものがあることに
手段は大切、とても大事
仕事をしっかりやる、いいことだ
お金を稼ぐ、あるに越したことはない
愛も、家族も、かけがいがないものだ
でも、すべてはやがて別れがくる
考えてみもしなかった
俺は手段を用意周到にやり続けただけだ
手段を完璧にやるほど
際限なく走らなくてはならない
もうこれ以上速く走れないようになって
やっと、わかった

手段は大事

でも、すべてではない

文章を書くということ

私は二ヶ月に一本、桜葉通信という塾内のお知らせにコラムを書く。そのコラムの原稿が完成した。完成すると安心して、ボーっとした放心状態になるが、今がまさにそういう状態だ。通信を出す月が近付くと、先生に通信お願いしますよ、と締め切りを伝えられる。この前書いたばかりなのにもう二ヶ月経ったのかと、その都度思う。しかし、仕方がない。書かねばならない。まず頭を悩ませるのはネタだ。ネタを絞り出さなくてはならない。絶えず、頭のどこかで、次は何を書こうか考える。そして、ネタが決まると、構成を考えて、わくが決まればあとは書くだけだ。だいたい出てくる。始めは辛かったが、慣れてくると、少しだけだが書き方がわかってくる。何事も続けることなんだな。

もうひとつの家族

 私が、人生について迷い不安におののいていた若いころ、よくこんな私に話し掛けてくれたり飲みに連れていってくれる大人たちがいた。話をきいてくれたり、こんなときはこうするといいよ、というような話をしてくれたりした。今から考えると親以外にそんな大人たちが私の回りには不思議と現れ、励ましてくれ、なんとかこの業界でご飯が食べられるようになり、家族にも恵まれ、おまけに独立し名古屋、京都に店をだすことまでできた。私はいろいろな人に支えられ、背中を押してもらってここまでくることができた。
 ある時、いつもいつも飲みに連れていってくれ、いろいろな話をしてくれる人に、どうしてこんな私にここまでいろいろ親切にしてくれるのですか?と聞いてみた。すると、その人は、私も若い頃はあなたと同じようなものだった。人生について悲観したり、不安になったり、何より自分に自身がなかった。でも一生懸命に生きていれば不思議と本当に迷ったり苦しくてどうしようもないときに助けてくれる人に出会えるものなんだ。私もそういう人に助けられてここまで来ることができた。だから、自分がそれなりに年をとり、社会に少しでもお役に立てるようになったら、自分の若いころのような青年がいたら自分がしてもらったように少しでも支えになってあげよう、勇気づけてあげよう、そう思っていた。また、そうすることが自分を支えてくれた人への恩返しになる。と。 
 その時、私は絶対に1日も早く一人前になろう。社会のお役に立てる人間になろう。そして一人前の大人になり歳をとったら、今の私のような人たちのほんの少しでも支えになれるような人間になろうと誓った。だから桜葉塾の講師には時間と手間をかけて一生懸命に研修をし、私の培ったものを伝えている。そして彼らがプロの国語専門塾の講師になり生徒さん、保護者の方から信頼されることによって自信をもってゆく。それがとても嬉しい。
 そして、今のスタッフが歳をとったら、また私にしてもらったことを次の人たちに伝えていってほしいと心より願っている。では。

独立を保つ

独立を保つことが何よりも大切だ。何を急ぐことがあるだろうか。なぜ大きくならなければならないのか。顧客がいてもいいスタッフがいなければ顧客は離れていく。いいスタッフがいても顧客がいなければスタッフが離れていく。まずは顧客に心から満足して、感動してもらう。それを愚直にくりかえす。無名だけれど実があるという状態をひたすら続ける。そうするとある時ばっと爆発する。それがまっとうな商いだと言える。

人間は死なない。

人間は死なない。もちろん、体は溶けてなくなってしまう。物理的には、灰になって土に帰る。しかし、その人の残した言葉とか、愛情とか、魂とか、心意気みたいなものは、その人と交わった人の心の中に波動として生き残っていく。その人の生きてきた波動はいつまでも永遠に残る。だから、いい波動をだけを残して一生を終える。それが、人間として生まれた者の使命ではないか、と思うのだ。

崖っぷちにいる人を支えるということ。

我々の仕事は崖っぷちにいる人を支えることだ。ぎりぎりのところで持ちこたえていく。そのためにはいちいち傷ついてはいけない。ぎりぎりのところにいられることを喜んでもらえるように励まし続けるのだ。崖っぷちにいたら下を見れば誰だってびびってしまう、そうではなくて、まだ崖っぷちで持ちこたえていることを共に喜びジリッ、ジリッと前進するようにもっていけばよい。ひとつひとつ確実に問題を解決する。すると、ある時パタパタパタと形勢が逆転する。気持ちが前進すると決めれば逆転なんてそんなに難しくはない。

父親の力

仕事がうまくいったら、意図的に仕事を減らそう。人に任せてもいいし、自分でなくてもいい仕事を減らしてもいい。日本人はとかく仕事を優先しがちだが、子供が自分の人生を理解するためには、たとえどんなに仕事がうまくいっていても家族といる時間をつくらなくてはいけないときがある。その時間の蓄積が子供が節目に来たときに成長の糧になる。自分の子供には人生を教えるときが絶対に必要だ。

独立を保つ

独立を守る。これは自らが自らを助け、自らの力で立つこと。誰かにすがろうとか、寄りかかろうという卑しい気持ちを持たないこと。それだけでいい。天は自ら助ける者を助けるのだ。なぜならは、生まれつき障害があったり、考える力が与えられてない人は別として、人間は自ら考えて自ら行動する力を与えられているからだ。与えられた力を十分に使えば天はその人を助ける。天から与えられた力を使わずに人にやってもらおう、誰かに頼ろうと思っても助けてはくれない。天は自ら助ける者を助けるのだ。

自分のことばかり考えていたら運なんてめぐってこないです。

自分のことばかり考えていたら運なんてめぐって来ません。何故なら、自分の利益を越えたところに運は頻繁に飛んでいるからです。口コミが大事だとみんなが口を揃えて言います。では、どうしたら口コミが発生するかというと、まず平均以上の仕事という程度では口コミは決して発生しません。そして、顧客が満足した、そのレベルでも実は口コミは発生しないのです。ですから、きちんとお客さんには納得してもらっているけどそこから次につながらないんだ、と言うひとがいますが満足した程度では当たり前のことなのです。自分の親しい人に話なんかするまでもないのです。自分としてはやった、という程度の仕事では足りないのです。ならばどうすれば口コミが発生するか?感覚としては、ここまでやってもらったら申し訳ないな、とか、ここまでやってくれたら絶対に忘れないとか、ここまでやってもらったら誰かに話さないではいられないとかそこまで思ってもらって初めて人は話してくれるのです。やるならそこまでやるのです。まずまずの仕事ではきちんとやっていても忘れられてしまうのです。あともう一歩つっこむんですよ。そこで無か、有か決まるのです。やるならここまでやってもらったら絶対誰かに話したい!と思って下さるまでやるんです。そうすると忘れた頃に自然と運なんてめぐって来るんです。

耐えに耐えに耐えろ

耐えに耐えに耐えろ
耐えに耐えに耐えろ
苦しみに 耐えに耐えに耐えろ
孤独に 耐えに耐えに耐えろ
哀しみに 耐えに耐えに耐えろ
現実に立った上で、理想を決して忘れない
理想を追求し続けた上で、現実をほんの少しずつ前進させる
耐えに耐えに耐えろ
耐えに耐えに耐えろ
自分に 耐えに耐えに耐えろ
苦しみは一瞬だ
過ぎてしまえば