逃げちゃいけない。逃げちゃいけない。苦しくても。辛くても。ギリギリのところで踏みとどまる。崩させない。いつも踏みとどまり、耐え抜く。考え抜いた上で、手を打ち続ける。ひたすら、ただひたすら踏みとどまり、苦しみに耐える。前進にはためがいる。ためを十分に作らなくてはいけない。そのための産みの苦しみなのだ。人間には苦しみ、辛さに耐えて、ギリギリのところで踏みとどまることで得られる美しさもある。耐えることが本当の明るさや、光を生むことだってある。
背負う
逃げなければ、たとえどんな重荷を背負っても持ち上がるし、すっと歩き続けることができる。試練からは逃げてはいけない。挑めばいい。兆という字は大きい、多いという意味合いの言葉だ。その兆という字に手偏がつくと挑む、になる。だが、しんにょうがつくと逃げるになる。しんにょうは足を表す。兆に手がつけば挑むだし、足がつけば逃げるになる。不思議なものだ。重荷を背負う覚悟が決まれば重荷も気持ちよく背負える。気持ちがいい。頑張ろう。
神は乗り越えられる試練のみ与える
神は乗り越えられる試練だけを、その人に与える。神は乗り越えられない試練を決して与えることはない。その人の持つ智恵を使えば必ず乗り越えられるのだ。だから、試練が来たときは、慌てなくてよい。必ずや乗り越えられることを信じ、突破口が見つかるまで必死に考える。上級者は試練を頭にポンといれて、同時に絶対に乗り越えられる、必ずやより良い方向に進むようになると自分で自分に言い聞かせてあとは最善のことをたんたんとやる。すると、ある時パッとこれでいけるな、という手が勝手にやって来るようになる。問題を解決する、試練を乗り越えるにはコツがいる。まず、心をびびらせない、心に必ずや乗り越えられることを確信させること。その上で具体的な方法をすぐに考える必要はない、頭にポンとぶちこんでおいてやるべきことをたんたんとやる。そうすると、問題を客観的に把握して、すっと解決できるようになる。
覚悟
覚悟が決まれば早いものだ。覚悟が決まれば、実現のイメージがはっきりと思い描ける。実現のイメージを思い描くことができれば、もう、実現できるのだ。覚悟にはタイミングが必要だ。覚悟しようと思っても、その時期でないときはだめなのだ。ちょうどいいタイミングで覚悟する必要がある。惚れた女の子に好きだと言うときは、そういう覚悟が必要だし、付き合った上で結婚してほしい、というときはそういう覚悟が必要だ。また、子供ができれば親になる覚悟が必要なように、その時々で違った覚悟がいる。その時々に必要な覚悟をしっかりとすればいい。
旨い酒だ
長く生きていれば、いや、精一杯生きていれば、たまに、極たまに、旨い酒がのめる。こんな日がたまにはある。おいしい。本当に、おいしい。神様、ありがとう。
耐えに耐えに耐えろ
どんなに困難な問題が起こっても、何らかの形で自分に責任がある。自分に何の責任もないのに問題が起こるということはない。だから、問題が起こったら、自分以外に原因を求めてはいけない。人のせいにしてはいけない。自分で受け止めよう。自分で受け止めて、問題を解決することを直接の目標とせず。慌てていたら落ち着きを取り戻すこと。焦っていたら、冷静に自分をみつめること。答えは自分の心のなかにある。直接問題を解決しようとしない方がいい。自分を、自分の心を立て直すのだ。そうすると自然と解決の道筋も見えてくる。
一からやり直す
俺はいつも一人で事を始める。誰とも組まないで始める。自分の責任で、自分の手で。自分の頭を使って。誰にも頼らない。人間は回りにどんなに人がいても、仲間がいたって孤独だ。誰もこの私の中に入ることはできない。私は私の中に閉じ込められるのだ。私はいつも一人だ。自分の判断を信じて生きていく。みんなが言っているとか、みんながやっているとか、全く関係ない。要は自分がやろうとしていることが正しいか、正しくないか決断し、自分の責任ですべてやりぬいていこう。人生は多数決ではない。回りが正しいと思っても、世界を敵に回しても正しいものは正しいし、正しくないものは決して正しくはない。たった一人でもやる。誰もいなくなっても、たった一人でやる。
仕入れ
塾はサービス業である。大切なお子さんをお預かりして育てていくという仕事である。現場で教えるのは先生だから、先生を仕入れて、育てて、一人前にして出していかねばならない。素直で芯の強い人を採る。粘り強く探して採っていく。その上で大切に育てていく。きちんと教えることができるようになるまで教える。教えて、やって見せて、やらせる。そして、できたら褒める。これが人を育てる基本だ。このはじめの教育を適当にやると後で伸び悩む人材になってしまうのだ。基本がしっかりできれば、後は実際に現場に出して、経験を積めば二三年でだんだんと一人前になっていく。さらに、四五年後にはバン!とのびてくれる。だから、はじめに手を抜かない。きちんと教えて育てることが最も重要だ。反対に、はじめにほったらかして、不必要な苦労をさせてしまうと、後で伸び悩んでしまう。また、変なくせが仕事についてしまい且つ修正がしにくくなる。数年後、中途半端に育ってしまった人材をもて余すのはとても辛いことだ。
ゆったりと、落ち着いた気持ちで眠ろう。
ゆったりと、落ち着いた気持ちで眠ろう。今年は時間的な余裕ができるまでにこの時期になってしまった。中学受験が終わり、生徒の募集、春の講習とあっと言う間に過ぎてしまった。これでようやく考える時間が持てる。駆け足で走り続けるだけでは、ものがみえなくなってしまう。どこかで立ち止まらなくてはいけない。顧客、講師、スタッフ、事務方のバランスをとる。問題を出して、無理のないように仕組みをつくっていく。特定のスタッフに負担が集中すると、どこかで歪みがでてくる。その歪みを正すのだ。ま、とりあえず、今日はゆったりと落ち着いた気持ちで眠ろう。
縮むことも大切なことだ。
いつもいつも前進するだけでは足りない。いつもいつも上昇するだけでもいけない。上昇し続けるということはどこか背伸びをしたり、無理をしている部分がでるものだ。成長も急激に進むと歪みが生じる。だから、上昇傾向が続いて、無理がかかってるな、歪みが出てきたなと思ったら、しばらく、中のことをしっかりつくりこむのがよい。無駄な仕事がないか、一人の人に仕事が集中してないか、もっと短時間でできるように工夫できないか、仕組みを変える必要がないか、とか仕事を風通しのよい、やりやすいものに変えていく。中のことをしっかり整えた上で、次のことを考えていく、実行していく。いつもいつも前進するだけでは片手落ちだ。トラブルがあるとスコンと足元をすくわれてしまう。その前に一旦立ち止まり、内部をしっかりととのえるのだ。縮んで縮んで、力を蓄えて蓄えて、次の飛躍の準備をしっかりとやっておくのだ。そうやって中のことを作り込んでいくとしばらくはもつ。そういうものだ。